反省と悔しさ以外の言葉が見つからなかった防府マラソン

マラソンを甘く見ると・・・

マラソンは本当にごまかしが効かないスポーツで、日ごろの積み重ねが、そのまま結果に出るスポーツです。

そして積み重ねが足りないと、ついやってしまいがちなレース本番直前期の悪あがきは、悪い方向に行くことが多い。

・・・という事は十分すぎるほどわかっていたはずですが、どれだけ痛い目にあっても同様の失敗を繰り返す傾向のある私。

今回の防府マラソンではまたしても同様の失敗を繰り返してしまう事となりました。

スタートはいつもどおり順調そのもの

私にとって2019年最後のレースとなった防府マラソンは、12時2分にスタート。

今までに経験したことのない遅い時間帯に、しかも予想以上にあたたかい気温の中スタートとなりました。

近くを走るのは本来なら走力の近いランナーばかりという事で、周囲のランナーの流れにそのまま乗って走っていくと、ちょうど1キロ4分ほどのペースで5キロを通過しました。

明らかに練習不足気味の現段階の私にとって、キロ4分ペースは少しきついペース。

たださすが、防府マラソンは実力派ランナー揃いということで、周囲のランナーの皆さんが一定のペースを刻んで走ってくれる集団走のような形になり、非常に走りやすく感じました。

そして10キロ地点を40分半ほどで通過したのですが、かなりの余裕があり、この調子なら42.195キロを楽に走り切れるのでは・・・と少し錯覚を起こしてしまっていました。

お約束の身体の異変も今回はかなり早めに

そんな楽観ムードが漂いかけていた私に異変が起こったのは12km過ぎ。

11月下旬にひいてしまった風邪が治りきっておらず、時折咳が止まらない状況がここ1週間ほど続いていたのですが、レースも12kmを通過したところで咳が出始めてしまいました。

それでもペースを落とさず2キロほど走っていたのですが、14キロ地点付近にあるちょっとした坂道で少し踏ん張ったところ、右ハムストリングにとんでもない激痛が走りました。

この痛みは一度土山マラソンで経験し、途中棄権の理由となった右ハムストリングの肉離れの症状だと思われました。

実は4日前の水曜日、練習不足を補おうと、体幹トレーニングを少しやり過ぎてしまったらしく、ハムストリングにここ3日ほどずっとヒリヒリと痛みを感じていました。

「神経質になりやすいレース直前期だから感じる痛みなのだろう」・・・と思いながらスタートしていたのですが、この痛みが肉離れにつながった可能性はかなり高く、まさかの形でレース直前期の悪あがきが悪い方向に出てしまった事に気づきました。

またここで棄権してしまっては、またフルマラソンで棄権ばかりが続いた2〜3年前の悪夢が蘇ってしまう。

なんとか完走だけでもしよう・・・そう思いながら走り続けたのですが、やはり右ハムストリングの痛みはかなりのもので、加えて咳も相変わらず続く状態。

さらに10キロ地点過ぎでできた足裏のマメもつぶれてと、心折れるアクシデント連発。

そんな状態のまま、ごまかしごまかしで3キロほど走ったところ、目の前に見えてきたのは防府マラソンのスタート地点。

防府マラソンのコースは17キロ地点あたりで一度スタート地点に戻ってくる事になるのですが、私の心が折れかけたのもまさにこの17キロ地点。

ここスタート地点近辺で立ち止まっては、走るを3度ほど繰り返したのですが、大会関係者の方から「肉離れなら少しでも早く処置した方が、後に残らないから棄権してください」とある意味後押しの言葉をいただく事に。

結果またしてもフルマラソンにて、最大の屈辱とも言える途中棄権を決断する事となりました。

今度こそ二度と失敗を繰り返さないために

棄権した後は、スタート地点ともなる大会メイン会場に待機していたトレーナーの方にテーピングで圧迫していただき、さらにドクターの方に状況を診ていただいてと、本当に迅速な対応をしていただきました。

そして大事には至っていないからという言葉をいただき、しばらく患部をアイシングをした後は、防府マラソンゴール地点の陸上競技場前へ。

本来なら競技場の中で観戦したいところでしたが、完走すらできなかった自分が入るのはおこがましいという事で、競技場入り口前にてゴールを目指すランナーに声援を送りました。

正直完走できなかった人間にとって、ゴールを目前に迫ったランナーの姿を見るのは本当に酷な事だったりします。

ただ今回のレース結果は、想定しうる中でも最悪の結果。

練習をサボりにサボり、直前に小手先程度の悪あがきをしてと、なるべくしてなった最悪の結果を二度と繰り返しさないために、自分への戒めとして、完走するランナーの姿を目に焼き付ける事にしました。

ゴールに迫るランナーを眺めていると、トップランナーからサブスリーランナーまで走力に関係なく、誰もが必死な形相。

そんな姿を見続けているうちに、どんどん途中棄権の悔しさが、ただただこみあげてきました。

今後同じような悔しさを二度と味わう事のないよう、まずは何より努力を積み重ねるしかない。

そして今日ひたすら見続ける事となったゴールに向かうランナーと同じように、レースで全力を出し切る気持ちを常に持ち続けるしかない。

そんな当たり前の事を心より痛感させられた、ある意味収穫多い防府マラソンとなりました。

おすすめの記事