
Train , but Don`t Strain!
きたえよ。ただし無理はするな!
これは古今を通じて最も優れた陸上競技コーチと言われた故アーサー・リディアード氏が、事あるごとに話されていた言葉だそうです。
故アーサー・リディーアド氏は多くのオリンピックメダリストを育てるとともに、多くの人々にジョギングを普及されたことでも知られています。
そんなリディアード氏が亡くなられたのは2004年12月と、もう15年近く経過しているわけですが、その教えは今も全く色あせることはありません。
全てのアスリートに通ずる教え
スタミナの土台の上に、各スポーツで必要とされる特殊な技能を、バランスよく組み立てる。
この教えはランニングだけでなく、ラグビー・自転車・カヌー・スカッシュ・フットボールなどあらゆる競技者が、このリディアード氏の方法論を取り入れ、成功をおさめてきたそうです。
そしてこれから自分自身が本気で結果を目指そうとするとき、そしてセカンドウィンド四日市メンバーの皆さんそれぞれの目標達成させるために、結局立ち返るべきはこのリディアード氏の教えだと思っています。
・・・という事を、自分にとっての節目となるタイミングにはいつも思っているのですが、すぐに旬のトレーニング方法に飛びついては中途半端に終わる。
いつまでもそのような失敗を繰り返していては、結局来シーズンも先シーズンのようにどこか消化不良な結果に終わる可能性大。
そんなわけで来シーズンこそは、このリディアード理論に基づいた練習メニューを実践していこうと思っています。
多くの名指導者が信奉するリディアード理論
Qちゃんこと高橋尚子さんなど多くの女子トップマラソンランナーを育てた、マラソン界のレジェンドと言っても過言でない故小出義男監督が「一日一回は開く」話されていた書籍が、「リディアードのランニングバイブル」。
そして大学駅伝の常勝軍団を作り上げた青山学院大学の原進監督も、講演会で一度お話を聞かせていただいた際に、リディアード理論を称賛されていました。
そして現カネボウ監督で、元男子マラソン日本記録保持者である高岡寿成さんも、このリディアード理論に基づいた指導を行われている。
その事を2016年6月に東京にて開催されたリディアードコーチング研修の際に、高岡寿成さんご本人より聞かせていただきました。
写真はその研修の際に高岡寿成さんと一緒に撮っていただいたものなのですが(当時は今に比べるとだいぶ太っています・・・)、この時は感動のあまり、もうリディアード理論を徹底的にやり切ると思っていたはずでした。
そして来シーズンこそは、旬のトレーニング理論などに振り回されず、このリディアード式をとにかく徹底していこうと思っています。
現代市民ランナー版リディアード理論を打ち立てよう
リディアード氏はもともとアスリートだったというわけではなく、もともと思いつきだけのトレーニングで陸上大会に参加するごく普通の男だったそうで、ある日突然自分が思っていたほど体力がないことに気づいたそうです。
そこで10年後、あるいは20年後の自分の健康状態を心配し、自分の身体を使って実験をはじめたところ、その実験に興味を持ったランナーが徐々に集まってきて、その実験は10年以上続いたそうです。
リディアード氏はより実践的な実験を行うべく、自らレースに参加し続けた結果、結構な年齢になってから、無名の中距離ランナーが地方のトップランナーに成長したそうです。
そして自らのレース結果により、その欠陥に気づき、トレーニング方法をブラッシュアップしていくうちに、ついにいまも多くのランナーに信奉されるリディアード理論を生み出しました。
こうしたリディアード氏の経歴、前半の方だけを見てみると、私の走歴にどこか近いものを感じます。
そして走りはじめてちょうど10年目に至った私、今こそ今までのマラソン経験にリディアード式理論を組み合わせて、現代の市民ランナーに適合したトレーニング理論にブラッシュアップ、そして完成形を目指すタイミングにあると思っています。
・・・というわけでまずは今のタイミングでこそ、リディアード理論を完全に把握するべく、これからは私も故小出監督同様に、毎日リディアードのランニングバイブルを毎日開くようにしようと思っています!!
今回の記事で紹介した書籍
大修館書店
売り上げランキング: 107,315