
昨日2026年6月14日(日)岐阜県高山市にて、第15回飛騨高山ウルトラマラソンが開催されました。
非常に過酷なコースでも知られる飛騨高山ウルトラマラソンに、単に痩せたいから・・・などといったふざけた理由で、初ウルトラマラソンに出場する事にした私。
しかも71㎞の部でエントリーすればいい所を、わざわざ100㎞の部にエントリーした結果はと言いますと・・・
レース序盤はありえないほど快調なスタート
レース前日は、一部屋に20人近い人たちが雑魚寝する宿泊先に泊ったという事で、ほとんど寝付ける事もなく、朝2時に宿を出て、飛騨高山ウルトラマラソン会場に到着。

そして私にとって、初挑戦となるウルトラマラソンのスタートの号砲は、早朝4時半に鳴りました。


そして日中にかけて気温が上がるという予報だったという事もあり、前半は体力を温存しておこうと、スタート直後は、慎重にキロ6分半ペース前後を意識して走りはじめる事に。
かなり早朝のスタート、しかも寝不足気味の状態だったはずの私ですが、ウォーミングアップの段階から奇妙なほど身体が軽く感じ、身体にキレを感じており、レース序盤はここ数年感じた事のないレベルに軽快な走りをしていました。
あれだけ苦手だと言っていたはずの上り坂も、ありえないほど軽快に上り進めていく展開に、我ながら不思議に思いながらも、調子に乗って早々にキロ6分を切るところまでペースアップ。

そのペースのまま、10㎞、20㎞、30㎞と走り進めていったのですが、息切れも全くなく、脚にも全く疲労を感じる事もなく、かなりの余裕をもって40㎞地点を通過。
途中エイドでは菓子パンを中心にガッツリエネルギー補給していたため、エネルギー切れの心配もほとんどないまま、気が付けばフルマラソンの距離42.195㎞の距離を、信じられないほど楽々に超えていっていました。
60㎞手前までもエイドを満喫しつつそこそこ余裕の走り
フルマラソンの距離を超えたあたりから、冷静に考えれば練習で最長でも60㎞しか走っていないのに、これから先もこの調子で余裕をもって走れるわけがないという事に気づく事に。
そこでレース前に飛騨高山ウルトラマラソン経験者の方から聞いていた、「上り坂はできるだけ歩いて体力を温存して、下りと平地でしっかり走るべき」というアドバイスを実行する形にしました。
その結果、50㎞を過ぎた段階でもかなりの余裕をもって走れており、さらに地元の方々が出していただいていた私設エイドも含め、エイドというエイドではことごとく立ち寄り、地元のかわいい子供たちがススメてくれたお菓子などは無条件に受け入れてと、エネルギー補給は常に万全の状態。
そして大会の目玉と聞いていた56.7㎞地点の大エイドでは、エイドの主でもあるかのように目玉である飛騨牛をはじめ、出されているお菓子や飲料を手当たり次第にいただいてと、心行くまでエイドを満喫。



そしてエイドを出た後も、足どりはまだまだ軽快で、60㎞地点を7時間以内に到着できそうな気配と、飛騨高山ウルトラマラソン100㎞の部の制限時間が14時間である事を考えると、あと7時間で40㎞を走ればいいという事になり、完走はほぼ確実な状況にあるように思っていました。
エイドをこれ以上なく満喫して、しかも60㎞を走っても、これだけ余裕をもって走れている。
こんな楽しい大会はない・・・とこの段階までは思っていました。
ラスト40㎞はまさに地獄の展開に・・・
そして60㎞地点目前に待つのは、大会最大の難所と聞いていた千光寺に向かう上り坂。

その上り坂のきつさは想像以上で、歩いていても十分すぎるほどハード、しかも思っていたより長く。
しかも最後のとどめは石段と、ひたすらハードで、ようやく上りきったところで脚の状態を確認してみると、今まで感じた事のないレベルでの疲労を感じていました。

そんな千光寺にはエイドが用意されていたのですが、エイドで休んだ後、前に進んでいくと、まだまだしばらく上り坂が続いてと、ここまでの余裕は完全に立ち消え。
そしてようやく上り坂が終わって、下り坂に突入したところ、脚の疲労、特に前モモにとんでもないダメージがあり、全く踏ん張りがきかなくなり、下り坂であるにもかかわらずキロ6分半で走る事すらかなり厳しい状態に。
あと40㎞近くあるのに、前モモがこの有様で、どうやって完走するんだ・・・と絶望感の中、走り進めていく事となりました。
さらに追い打ちをかけるように、気温はどんどん上がってきて、前モモのダメージに加えて、体内に強烈に熱がこもる私お得意のオーバーヒート状態のダブルパンチで、さらに走る気力をそがれる展開に。
そんな状態で下り坂を終えた後は、65㎞から90㎞地点手前あたりまでは、どちらかというと平坦な道を走っていく事となったのですが、頭の中は暑さで何度も真っ白になりかけ、キロ7分ペースで走る事すら極めて困難な状態に。
救いは途中から少し涼しい風が吹いてきて、暑さ自体はそれほどきつくなくなったところだったのですが、前モモのダメージはどんどんひどくなる一方で、80~90㎞までの道中は、キロ8分前後までペースダウンしていました。
そして最後のとどめは80㎞後半から続く「ラスボス」なる異名までつけられている最後のきつい上り坂。

なぜかこの上り坂の手前で、呼吸自体はかなり楽になってくれていたため、上り坂序盤は周囲の誰もが歩いている中、私一人がひたすら走り進めていきました。
そしてようやく上りきって、あとは下り坂だと思って、コーナーを曲がってみると、今まで以上のきつそうな坂道が目前に広がっていました。
さすがにこの段階で、坂を走って登り進めていくのをあきらめ、その後はひたすら歩いて、予想よりはるかに長い上り坂を前に進んでいく事に。
そしてようやく坂を上りきって、あとは下りだけ・・・とスタッフの方に声をかけていただいたものの、下り坂を軽快に走れる脚がその時の私に残っているわけもなく、その後はキロ6分半前後のゆっくりペースで走り進めていく事に。
こんな状況であと約10㎞どうやってやり過ごすんだ・・・と言ったところでしたが、救いは修復不能なレベルでダメージを受けていた前モモ以外には、それほどダメージを感じていない事に、あと残り6㎞程のところで遅ればせながら気づいた事。
その後は体幹をひたすら意識して走り続け、なんとかキロ6分半前後のペースを維持して、ひたすらゴールを目指しました。
そして残り1㎞の表示からの1㎞は、今まで感じた事のないほどに長く感じる1㎞でしたが、ようやくゴールゲートが見えてきたときには、目頭が熱くなるのを感じました。
そして最後は本当に久しぶりに感じる極上の達成感を感じながら、ゴールテープを切って、無事初ウルトラ、初100㎞を完走。
走り終えた後は、今までのきつさなど完全に吹っ飛び、気持ちはスッキリ晴れやかで、本当に幸せなひと時となりました。
次はもっと力をつけて挑戦したいと心より思える大会
そんな感じに、前半の予想外の余裕さから一変、後半40㎞は過酷でしかなかった、まさに天国から地獄へのレース展開となった飛騨高山ウルトラマラソン。
ウルトラマラソンだからという事もありますがエイドの充実度は、今まで経験したマラソン大会と比べても最高レベルの充実度で、しかもスタッフの皆様のお声がけはただただあたたかく。
そして沿道の地元の方々の声援は、途中車で通り過ぎられる方々からの声援も度々あってと、これまた本当にあたたかく。
特に子供たちやお年寄りの方々の本当にうれしそうな笑顔での声援は、どんなにきつい中にあっても本当に心にグッと来るものがあり、最後の最後はその声援が何より大きな力となりました。
そんなすばらしいスタッフ、そして地元の方々が作り上げられた飛騨高山ウルトラマラソン。
千光寺への劇坂や90㎞地点付近のラスボス坂をまた上らなければならないと思うとゾッとしますが、次はもっと練習をしっかり積んで、より大会を楽しめる力を付けたなら、絶対にもう一度挑戦したい。
そして初ウルトラマラソンがこの大会で本当に良かったと心底思える、本当に素晴らしい大会に出逢えたことに、ただただ感謝したくなる本当に素晴らしい体験をさせていただく事ができました。





